真脇遺跡から出土した土製仮面は後期前葉気屋式期のもので、右顔面と顎が欠けています。復元すると、長さ16p、幅13p程度で、能面くらいの大きさです。目はつりあがり、眉と鼻が高く、顔面にイレズミまたは魔よけの化粧と思える沈線文が施されています。土製仮面と土偶は、人間をかたどる点では少し似ていますが、両者には大きな相違点があります。土偶は全国でたくさん出土していて、時期も早期から晩期まであります。これに対して、土製仮面の出土例は少なく、後・晩期の東日本に片寄っています。面白いことに、貝製の仮面や、鼻や耳を土製にして、他をほかの材料でつくったと推定されるもの、さらに仮面をつけた土偶も知られていますから、縄文時代には仮面をつける儀礼が存在していたことは確実です。なお、出土する地域がナマハゲ(男鹿半島)やアマメハギ(能登町秋吉地区・輪島市門前町)、面様年頭(輪島市輪島ア町)といった仮面行事が行われている東北や能登であるのも、不思議な符合と言えます。
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