真脇遺跡では晩期の地層から円形に配置された巨大な柱の列が出土しています。これを環状木柱列(かんじょうもくちゅうれつ)と呼びます。
直径90cm以上のものから小さいものでは30〜50cmくらいのものまで、巨大な柱が真円配置で、線対称形に並べて立てられていました。環状木柱列は縄文時代晩期の北陸地方だけに出土する特殊な遺構です。これらの木柱列はいくつかの特徴的な要素を持っています。まず、使っている木材はすべてクリの木で統一されています。クリは他の樹木に比べ、丈夫で腐りにくい木です。そのため、柱として適していたのだといわれています。次に、どの柱も丸太ではなく、かまぼこ状に割られています。しかもまったく半分に割るのではなく、木の中心の芯の部分を除いてあります。その柱は平らな面を外側にして立てられています。また、円形に並んだ柱の中には入り口と見られる施設が作られています。柱とは別の扉状のものを付けるものもあれば、簡素なものではその部分の柱をハの字状に開いて立てているものもあります。
さらに特徴的なのは、この環状木柱列が同じ場所で何度も立て替えられているということです。真脇遺跡では少なくとも6回の立て替えが認められました。この木柱列が立てられていた場所は縄文人にとって「聖なる場所」だったのかもしれません。
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